○ジョイフルトレイン



ジョイフルトレインの正確な定義は不明だが、
国鉄時代から登場した団体専用列車やイベント、行楽を目的とした特別列車をいう。
客車改造の特別列車が以前は多く存在したが今では多くが廃車となった。
電車は485系特急車両の足回りを再利用して車体新造のジョイフルトレインが多く誕生したが、
現在では車体も再利用した小規模の更新にとどめたジョイフルトレインも造られるようになった。


165系「パノラマエクスプレス アルプス」

中央本線、大糸線での前面眺望を考慮して展望室を設けて、
1987年3月に大井工場(現・東京総合車両センター)で誕生した。
展望室後部に乗務員室を設け、展望室の上部に窓が来るような設計となっている。
165系からの改造で、前面展望室を設けた制御車のみ車体も新造している。
1号車/クハ165-148→クロ165-4、2号車/モハ164-846→モロ164-804、
3号車/クモハ165-123→クモロ165-4、4号車/クモハ165-127→クモロ165-3、
5号車/モロ164-350→モロ164-803、6号車/クハ165-192→クロ165-3。
1号車と6号車には展望室とラウンジ、2号車と5号車には個室が設置されている。
耐雪ブレーキ搭載、横軽協調機器の搭載、183系との連結機器などの搭載が施されている。
JR東日本三鷹電車区(現・三鷹車両センター)に所属、
団体列車を中心に運用されたが老朽化のため2001年8月で廃車、
翌月富士急に譲渡され、2000形「フジサン特急」として運用された。


189系「彩野」

日光方面及び京葉線沿線での使用を考慮して189系を種車に大宮工場で6両が改造された。
種車の車体や外見を生かし、塗色や内装のみの小規模な改造にとどまり、改番も行われていない。
1号車/クハ189-2、2号車/モハ189-45、3号車/モハ188-45、
4号車/モハ189-43、5号車/モハ188-43、6号車/クハ189-511。
JR東日本小山電車区(現・小山車両センター)に配置。
2003年4月5日より臨時快速「やすらぎの日光号」及び臨時快速「マリンビュー舞浜号」として運用された。
2006年3月18日よりJR東日本大宮総合車両センター車両検査科東大宮センターに転属。
新宿から東武鉄道に直通する特急「日光」、「きぬがわ」の予備車も兼ねることとなり塗色も変更された。
2011年6月に長野総合車両センターへ回送、同年8月除籍、10月に解体された。


201系「四季彩」

JR東日本豊田電車区の201系訓練車を改造して2001年8月4日に誕生した4両編成の展望型電車である。
従来のジョイフルトレインとは一線を画していて、種車が通勤形直流電車であり、
また外見上は塗色変更のみに限られ、201系の面影をそのまま残した小規模な改造に留まっている。
使用車両はクハ201-134、モハ201-263、モハ200-263、クハ200-134であり、
各車両にデザインテーマとして春:桜、夏:ひまわり、秋:紅葉、冬:雪が設定されている。
車内は奥多摩寄りのクハ200-134はすべての座席を川側に向け、その他の3両は川側をクロスシートに変更した。
休日はジョイフルトレインとして運行されるが、平日は従来通りの訓練車として使用、
2005年には塗色変更し、同年7月より運行を再開、2009年7月20日に営業運転を終了した。


485系「NO.DO.KA.」

余剰となったサロ189形の足回りを流用して車体を新造し、1990年に3両が新津車両所で誕生した。
1号車/サロ189-4→クロ484-1、2号車/サロ189-3→モロ484-1、
3号車/サロ189-2→クモロ485-1。
JR東日本新潟支社上沼垂運転区(現・新潟車両センター)所属。
先頭車である1号車と3号車は展望室になっていて、また1号車は電源車も兼ねている。
非電化路線のためにディーゼル機関車の牽引にも対応できるように設計されている。
誕生時の愛称は「シルフィールド」であった。
2001年1月に普通車に格下げされ、
1号車/クハ484-701、2号車/モハ484-701、3号車/クモハ485-701となる。
同年10月にカーペット車両に改造し、愛称を「NO.DO.KA.」に変更した。


485系「リゾートエクスプレスゆう」

183形、189形、481形のグリーン車付随車を種車に1991年に6両が改造された。
4両が大井工場(現・東京総合車両センター)で、2両が大船工場(現・鎌倉車両センター)で改造。
非電化区間への直通運用を考慮して専用の電源車も同時に改造で登場している。
1号車/サロ183-1008→クロ484-2、2号車/サロ189-8→モロ484-3、
3号車/サロ189-6→モロ485-1、4号車/サロ481-1002→サロ485-1、
5号車/サロ189-7→モロ484-2、6号車/サロ189-5→クモロ485-2、
電源車/マニ50 2186。
JR東日本東京地域支社と水戸支社で共同使用。
先頭車である1号車と6号車は展望室、4号車はイベント車としてフリースペースとなっている。
電源車は荷物室の半分にディーゼル発電機を収容している。「ゆうマニ」の愛称が付いている。
増3号として長野総合車両所(現・長野総合車両センター)所属のサロ489-1051が誕生した。
1998年にお座敷列車に再改造された。


485系「華」

和式車両の需要の高まりから交直流電車として1997年に6両編成で誕生した。
既存の485系の足回りを利用し、車体は完全新制、全室グリーン車扱いである。
1号車クハ481-28→クロ484-4、2号車モハ484-251→モロ484-7、
3号車モハ485-149→モロ485-5、4号車モハ484-87→モロ484-6、
5号車モハ485-87→モロ485-4、6号車クハ481-21→クロ485-2。
JR東日本大宮支社小山電車区(現・小山車両センター)に所属、
編成番号はG6編成+G7編成、パンタグラフ部分を低屋根化することで中央東線にも入線可、
車内は掘りごたつ式からフラットな床に変形できる和式列車となっている。


485系「宴」

和式車両の需要の高まりから交直流電車として1994年に6両編成で誕生した。
既存の485系の足回りを利用し、車体は完全新制、全室グリーン車扱いである。
改造は1号車、4号車、5号車が大船工場、2号車、3号車、6号車が大宮工場が担当した。
1号車「いこい」クハ481-22→クロ484-3、2号車「ろばた」モハ484-37→モロ484-5、
3号車「はなやぎ」モハ485-37→モロ485-3、4号車「にぎわい」モハ484-56→モロ484-4、
5号車「ほほえみ」モハ485-56→モロ485-2、6号車「へいあん」クハ481-25→クロ485-1。
JR東日本大宮支社小山電車区(現・小山車両センター)に所属、
編成番号はG4編成+G5編成、パンタグラフ部分を低屋根化することで中央東線にも入線可、
また横軽協調機器を前後に連結、車内は掘りごたつ式の和式列車となっている。


485系「やまなみ」

12系客車ジョイフルトレイン「くつろぎ」の代替として1999年に4両編成で誕生した。
既存の485系の足回りを利用し、車体は完全新制、全室グリーン車扱いである。
改造は郡山工場(現・郡山総合車両センター)が担当、
1号車クハ481-34→クロ484-6、2号車モハ484-58→モロ484-10、
3号車モハ485-58→モロ485-8、4号車クハ481-40→クロ485-4。
JR東日本高崎支社新前橋電車区(現・高崎車両センター)に所属、
編成番号はTG10編成、パンタグラフ部分を低屋根化することで中央東線にも入線可、
ジョイフルトレイン「せせらぎ」との併結運転が可能が可能。
2010年12月で運転終了、2011年1月に中間電動車2両が「リゾートやまどり」に再改造、
2011年12月に制御車2両が「ジパング」に再改造された。


485系「せせらぎ」

12系客車ジョイフルトレイン「やすらぎ」の代替として2001年に4両編成で誕生した。
既存の485系の足回りを利用し、車体は完全新制、全室グリーン車扱いである。
改造は大宮工場(現・大宮総合車両センター)が担当、
号車番号は「やまなみ」との連結運用に備えて5号車から8号車とした。
5号車クハ481-1107→クロ484-7、6号車モハ484-1078→モロ484-11、
7号車モハ485-1071→モロ485-9、8号車クハ481-1105→クロ485-5。
JR東日本高崎支社新前橋電車区(現・高崎車両センター)に所属、
編成番号はTG11編成、パンタグラフ部分を低屋根化することで中央東線にも入線可、
ジョイフルトレイン「やまなみ」との併結運転が可能が可能。
2010年1月で運転終了、2010年7月から2011年2月にかけて、
「リゾートやまどり」に再改造された。


485系「ニューなのはな」

直流165系ジョイフルトレイン「なのはな」の代替として1997年に6両編成で誕生した。
既存の485系の足回りを利用し、車体は完全新制、全室グリーン車扱いである。
1号車サロ481-1506→クロ484-5、2号車モハ484-1076→モロ484-9、
3号車クモハ485-1009→モロ485-7、4号車モハ484-1017→モロ484-8、
5号車クモハ485-1001→モロ485-6、6号車サロ481-1007→クロ485-3。
JR東日本千葉支社幕張電車区(現・幕張車両センター)に所属、
編成番号はG1編成、パンタグラフ部分を低屋根化することで中央東線にも入線可、
車内はお座敷と座席に変形可能で、座席の場合は普通車扱いになるのが特徴である。
座席時には固定クロスシートで、背もたれを分割すると畳が現れ、
中央通路はそのまま掘りごたつになるという仕組みである。


485系「きらきらうえつ」

羽越本線を中心に活躍する普通座席車のジョイフルトレインとして2001年に4両編成で誕生した。
改造は土崎工場が担当、JR東日本新潟支社新潟車両センターに所属、
1号車クハ481-1107→クハ484-702、2号車モハ484-1078→モハ484-702、
3号車モハ485-1078→モハ485-702、4号車クハ481-349→クハ485-701。
先頭車には展望ラウンジを設置、2号車はラウンジとミニビュッフェ、3号車に多目的室がある。


485系「彩」

14系客車ジョイフルトレイン「浪漫」の代替として2006年に6両編成で誕生した。
「彩」は「いろどり」と読み、代車のみならず車体も流用した。
種車は快速「くびき野」用新潟車両センター所属T21編成中間電動車2両と、
T22編成4両で、T21編成の制御車は廃車、解体されている。
改造は長野総合車両センターが担当、種車は普通車であるがグリーン車扱いに変更された。
改番はされず、等級のみを“ク”から“ロ”に変更した。
車両毎にイメージカラーが決められている。
1号車「ふじいろ」クロ481-1503、2号車「こきくちなし」モロ484-1024、
3号車「ときいろ」モロ485-1024、4号車「びゃくじん」モロ484-1007、
5号車「ふじいろ」モロ485-1007、6号車「ときいろ」クロ481-1054。
JR東日本長野支社長野総合車両センターに所属、編成番号はN201編成、
制御車は座席車、中間電動車は簡易コンパーメント車及びフリースペースとなっている。
前面には愛称表示機は幕式から40Vワイド液晶ディスプレイに変更、
腰部の前照灯及び後部標識灯を上部に移設、運転室上部の前照灯は撤去された。


485系「リゾートやまどり」

「やまなみ」「せせらぎ」の代替として2011年に6両編成で誕生した。
種車は「せせらぎ」4両と「やまなみ」の中間電動車2両である。
改造は東急車輛製造が担当、種車はグリーン車扱いであったが、普通車扱いに変更された。
1号車クロ484-7→クハ484-703、2号車モロ484-10→モハ484-703、
3号車モロ485-8→モハ485-703、4号車モロ484-11→モハ484-704、
5号車モロ485-9→モハ485-704、6号車クロ485-5→クハ485-703。
JR東日本高崎支社新前橋電車区(現・高崎車両センター)に所属、
編成番号はYD01編成、パンタグラフ部分を低屋根化することで中央東線にも入線可、
座席車であるが、制御車前方に展望室やキッズルームなども備える。


485系「ジパング」

世界遺産登録の平泉への観光列車として2012年に4両編成で誕生した。
制御車2両の種車はジョイフルトレイン「やまなみ」であり、
中間電動車2両は485系3000番台を流用、改番はされていない。
そのため制御車と中間電動車でフォルムが違うというスタイルとなっている。
改造は郡山総合車両センターが担当、種車制御車はグリーン車扱いであったが、普通車扱いに変更された。
1号車クロ485-4→クハ485-704、2号車モハ485-3014、
3号車モハ484-3014、4号車クロ484-6→クハ484-704。
JR東日本盛岡支社盛岡車両センターに所属、
先頭車は窓向きペアシート、中間車は普通座席車で、先頭車前方は展望室になっている。


E655系「なごみ(和)」

天皇や皇族の専用車であるお召し列車と団体専用の兼用のハイグレード車両として2007年に登場した交直流車両。
6両編成として登場したが、そのうち皇室専用の特別車両を外して5両編成として団体専用して一般人も乗車可能。
運用区間は特に定めておらず、旅行代理店などが企画するツアーにのみ運用されている。
室内は座席1+2の配列になっており、全車グリーン車扱いになっている。
皇室専用の特別車両は号車番号が付けられておらず、また編成から外して別の特急車両の中間車としても運用出来る。
さらに機関車と連結して客車としての運用も可能で電化区間のみならず非電化区間での運用も可能となっている。
所属は特別車両がJR東日本東京総合車両センター、残りの5両が尾久車両センターである。
1号車クロE654-101は制御車、客車時に電力供給に使用するディーゼル発電機搭載、
2号車モロE655-101は電動車、主変換装置、パンタグラフを搭載、
3号車モロE654-101は電動車、半室VIPルーム、主変換装置、静止形インバータ、電動空気圧縮機を搭載、
特別車両:皇室、国賓専用客車、搭載機器非公表、
4号車モロE655-201は電動車、主変換装置、パンタグラフを搭載、
5号車クモロE654-101は制御車、主変換装置、静止形インバータ、電動空気圧縮機を搭載。

165系
「パノラマ
エクスプレス
アルプス」
189系
「彩野」
189系
「彩野」
201系
「四季彩」
201系
「四季彩」
リニューアル


485系
「華」
485系
「宴」
485系
「やまなみ」
485系
「せせらぎ」
485系
「リゾート
エクスプレスゆう」


485系
「きらきらうえつ」
485系
「ニューなのはな」
485系
「彩(いろどり)」
485系
「ジパング」
485系700番台
「リゾートやまどり」


E655系
「なごみ(和)」




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